« ボランティアによる会報発送 | トップページ | 東横線例会 秋の演奏会のお知らせ »

2008年10月 1日 (水)

懐かしのフルート2

仕事を終えて宿に帰ると、新しい「同居人」が待っています。私が確保している宿には、白木調のテーブルがあり、同居人はそこに横たわっている・・・。ノブを押してケースをそっと開けてやると、あ~素晴らしい事よ! まぶしいくらい白い輝きが現れます。 見ているだけで今日一日の疲れがどこかへいってしまいます。指で触れると、これがまた心地よい! ツルンとした感触と独特の温かみ(金属なのに冷たくないのですよ)。 息を吹き込むと、部屋中に柔らかい音符が飛び交います。

by Tanaka@静岡県西部

あの日は10時少し前に店に到着しました。ワクワクしながらドアの前に立つと誰もいないし「CLOSED」の文字が! あれれ・・・・・?? 近くを歩き回って戻ってみると、入り口付近がざわついています。これから本当に楽器たちに面会するのですね。いったいどんな楽器たちだろう? どうやって切り出したら良いのだろう? こういう店だから、相当レベルの高い人たちが買いに来るに違いない。音がまともに出せるかわからないし・・・。 以前ドイツの古い町で小さな楽器屋さんに立ち寄った時の事、古風なヴァイオリンが目にとまりました。眺めていると、主人が弾いてみろ! といいます。それらしく構えて弓をG線に載せると、「ギーギーギー」。店の主人はいやな顔した後、奥にしまいました・・・・・・・今日もきっと、専門家が相手するにきまっています。どうしよう。「石」になってしまうかもしれません。

 ふと気づくと入口付近に中学生親子がいます。フルート売り場に行くようです。もしかしたら、この人たちが先に試奏することになり、それが終わるまで待つことになるかもしれません。それでは困る!!  ドアが開くや一目散に階段を駆け上がりフルート売り場に突進していきました。お店の方の挨拶をさえぎるように「フルート見せてください!!」

「どんなフルートをお見せしましょうか?」

「いや、その・・・、それが言えないのが問題なんです(汗)」

と言って、長くフルートから遠ざかっていて復帰を考えていて、お勧めのものを出してみてほしい、と頼みました。

「以前はどんなフルートをお使いでしたか? 」

「ううん・・・」

「ご予算は?」

「ううん・・・」

「それでは、順番にお出ししますので」

3畳くらいの小さな部屋にテーブルがあり、その上に、フェルトを貼った四角いお盆が置いてあり、ここにまず4本のフルートたちが顔を出しました。

吹いてみると、この4本、それぞれ音色も、響き方も、音量も違っています。また音は私自身の体からも出ているように感じます。このフルートたちボティー全体を振動させて応えてくれますが、その振動で私の頭骨と口腔から気管・肺に至る「気柱」も使って音を出しているようです。歌を歌うとき「気柱」をより太くして声の響きを良くしますがフルートにはこのような声楽の要素もありそうです。・・・・中略(この後夕方までに通算17本を吹きました。優しい音色のものからトランペットとはりあえる音量のものまで色々ありましたね)・・・どうやらこの群のなかの2つの何れかになりそう、と吹いていて、もう一つ気になったのが高音部の音色です。あまりに金属的です。ヴァイオリンのような柔らかい高音を、出せないのでしょうか・・・・?  こう注文をつけると、それならば、と、もう1本フルートが出てきました。このフルート、銀の純度を高くして音の柔らかさと明るさを両立し、かつ、H音付の足部管(フルートの一番端の管を少し長くしてキーを追加して「シ」まで出るようにしたもの)でした。吹いてみると、信じられないことに、低音~中音~高音の音色が良く揃っています。表情がつけやすく、柔らかい音から、元気な音まで、自由に出せそうです。

カウンターで支払いをしながら、応対してくれた売り場の係りの方に、注意事項などきいていると、店内にいた別のおじさんが、

 おじさん「いい楽器にめぐり合えたようですね

      わたしもこの楽器すごく良いものだな

             と思っていました」

  わたし 「ええ、そうなんです、すっかり気に入りました」

  売場係 「このフルート、

             リングキーのゴムキャップつけときますよ」

  おじさん「君そんなもの使わないほうが良いよ! 

               リングの空間の分だけキーを

       ずらして作っているのだから、ピッチが狂うよ!」

   わたし 「詳しいですね・・・・」

大変話好な方で色々な裏話を聞かせてもらいました。(このフルートメーカーの社長さんだったようです)

宿にまだ近隣の住人が帰宅しないタイミングで30分ほど、低音域の練習をしています。Hの音を丁寧に、ロングに出して、H→B  B→A  A→As ・・・と半音ずつフォルテにて下降していきます。毎日やっていると感覚がすこしわかってきて、まず音色がかえられるようになってきました。但し、Dより下は極端に難しいですね。特に右手の小指のキー切り替えがなんともぎこちないです。Des  C  H、まだまだ曲に使える気がしません。

それでも、Eあたりまではとても綺麗。もっと、もっと極めたいですが、30分を超えないようにしています。右手小指と親指をいたわっての事です。ヌルさんのコメントにありますように右手は親指で楽器を支えます。これがなかなか難しいので小指にも(そして左手、唇にも)負担がかかります。あの「おじさん」が親指を補助するパーツを紹介してくれたのでこれを使っています。小指が楽になりました。しかし親指の負担が増えたため、第一関節付近が痛くなります。この部分の様子を見ながらの練習です。

練習は、ユニットバスでやります。最初はベッドの横でやってましたが、ここには鏡が無い。ユニットバスにはちょうど良い高さに鏡があり、しかも壁面に磁石で楽譜が固定できます。入り口を閉めておくと、音が外へ漏れにくいだろうし、壁が近いので、自分の音を良くチェックできます。なにより、口の形や息の方向を鏡で確認できるのがありがたいです。但し長いこと吹いていると、壁が近すぎて疲れますね。気温も段々上がってきて、暑くなります。

だいぶわかってきたとはいっても、スタッカートのような、立ち上がりが鋭い音は出すことができません。ヌーっと立ち上がります。特にEより下。どうやってピンと出すのでしょうか?                                                        (2008/6/10)

(続く)

|

« ボランティアによる会報発送 | トップページ | 東横線例会 秋の演奏会のお知らせ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 懐かしのフルート2:

« ボランティアによる会報発送 | トップページ | 東横線例会 秋の演奏会のお知らせ »